健康と体温
2018.9.18
体が温まると!なぜ汗をかくのでしょうか
今年の夏はここ数年のなかで1番インパクトに残る季節になりました。
連日40度を超える猛暑日、観測史上経験のない台風12号の逆コース、
大坂を襲ったマグニチュード5.9の地震、25年ぶりの大型台風21号、それにもう何も起きないだろうと思った矢先に平成30年北海道胆振東部地震がありました。
こんなに人間は自然の猛威のなかで、どんなに最新技術が発達しても弱いものだと痛感させられました。
でも嫌な話題ばかりではありません。
なんと全米オープンテニスで大阪なおみさんが優勝したのです。
日本人初の四大大会を制覇したのです。
そしてこの決勝戦、激しくコートのなかを走り回っている大阪なおみさんは、なんと1時間以上もこれを続けていたのです。
このとき彼女は、いったいどのくらいの汗をかいたのでしょうか。
試合中に水分を補うシーンをなんども観ました。
それにいったい何リットルの水分を補給したのでしょうか。
興味が湧いてきますよね。
ではテニスの試合中に選手たちは、どのくらいの水分を補給しているのか調査をしたので報告します。
それはだいたい4〜5リットルも飲んでいるそうです。
これはもの凄い量ですね。
通常、人間のからだは1時間あたり1リットルの水分しか吸収がされないそうです。
それでもテニスの運動量からすると脱水になる前にどんどん補給をしないと、体力が続かないのでしょう。
ここにポカリスエットを開発した大塚製薬の興味深いデータがありますのでご紹介します。
これは行動のシーン別の水分損失量を示したものです。
このデータから大阪なおみさんはあの決勝戦で最低でも2000mlの水分を汗として体外に放出していることになります。
さらに試合による興奮や緊張による汗も追加するので、だいたいテニス選手は1試合あたり4.5から5リットルの水分を補給するそうです。
またこの図表からは日常生活のなかでもっとも活動量の少ない座る行為だけでも通勤と同じぐらいの水分を損失していることがわかります。
だから、毎日流れる天気予報で熱中症の注意がアナウンスされたら、動いていなくても水分が汗となってからだから出ていくので、万全な対応が大切になります。
参考までに人間のからだは60%の水分でできているのです。
例えば、体重70㎏の方の水分量は42リットルになります。
このうち2%の2100リットルを損失すると脱水になり3%になるとからだから水分を出さないように汗が止まるそうです。
そしていろいろな症状が現れ、熱中症になるのです。つまりからだの水分を損失したら、必ず水分が減った量以上に補給をしなくてはいけないのです。
≪水分損失には「いい汗」と「悪い汗」にわかれます≫
そもそもいい汗と悪い汗の区別がつくのでしょうか。
悪い汗は臭いことだけはわかります。
今年も連日のように猛暑が続き、大汗を出している人が多く、通勤の車内はもの凄く汗臭かったです。
当然、みなさんも同じことを感じているはずです。
そこで、いろいろな情報を集めていくと、まずからだの体温は脳の下の方にある視床下部というところでコントロールされているということがわかりました。
その視床下部では全身の体温の情報を収集し、現状の気温と体温を調節してくれるようなっているそうです。
だから汗が出るときはからだのなかの温度が高いとき、体温を調節するために汗腺や血管、筋肉や脂肪組織に熱を発散しろと視床下部から命令が下されます。
それから汗が出るところも決まっており、それはエクリン汗腺とアポクリン汗腺と呼ばれているところです。
エクリン汗腺は全身の皮膚のなかにあり、アポクリン汗腺は脇の下や下腹部などの毛穴に多いそうです。
それからエクリン汗腺は体温調節と緊張したときに働いて汗を出します。
またアポクリン汗腺は脂質やたんぱく質を含んだ白く濁った汗で、フェロモンの役割になっているそうです。
さらにエクリン汗腺が働く要因として、暑いと感じたときの温熱性発汗、緊張したときの精神性発汗、辛いものを食べたときの味覚性発汗があるそうです。
では、いい汗と悪い汗とはどのようなものなのでしょうか。
大きく関係するのがエクリン汗腺のです。
エクリン汗腺は、体温を調節するために血液から水分を抜き取って、水分に熱を含ませて体外に放出しているといわれています。
それは図表でも紹介したようにいろいろなシーンでこの働きがあるのです。
そのエクリン汗腺は、からだが熱くなるとはじめ血液から水分と塩分をいっしょに汗として放出させるそうです。
その後、熱を下げるのは水分だけでよいことから血液に塩分を残すようにからだが調節をしています。
これがエクリン汗腺の正常な働きです。
ところがエクリン汗腺は、汗を出して使っていないとすぐに衰えてしまう厄介なところでもあります。
そのことからエアコンで冷えた部屋のなかに長時間いると汗をかかなくなり、エクリン汗腺が衰えていきます。
こうなるとエクリン汗腺が衰えてしまい、血液から水分だけを抜くだけではなくからだにとって大切な塩分や亜鉛や鉄などを汗のなかに含ませて放出されるのです。
それに本来は少しだけ汗から放出されるはずの乳酸や尿素などの老廃物も含まれてしまうので、
これらがドロドロとした悪い汗の原因となり、嫌な匂いを漂わせるのであります。
またドロドロの汗は皮膚を覆い、からだのなかに熱を籠もらせるともいわれています。
その逆に、いい汗は塩分が少なめのサラサラとしたものになります。
そして水分が多いため蒸発しやすく効率よく熱を発散させてくれます。
そこでいい汗を出すために、衰えたエクリン汗腺のを回復させる方法があるのです。
≪ぬるま湯に長く入浴することでエクリン汗腺が復活する≫
ここで衰えたエクリン汗腺を復活させるために、日常生活のなかでも簡単にできるも方法をご紹介します。
汗研究家の五味常明先生によると、37〜38度のぬるま湯に10〜15分間、
半身浴をすることで深部体温を程よく上がり「いい汗」が出てくると話しています。
これってホットタブのことですかと、つい質問をしたくなる話しです。
それはホットタブの使用方法で37〜40度のぬるま湯に4錠を溶かして入浴してくださいと記載されているからです。
それにただのぬるま湯でなくホットタブの場合は、重炭酸の力で血管壁を拡げて血流を改善させる効果もあるのです。
これを五味先生の方法に追加すれば、もっといい汗が出てくるのではないでしょうか。
それも毎日、ホットタブなら簡単に半身浴ができます。
暑い夏、エアコンで冷えたからだを体の芯まで温めることは健康によいことなのです。
それに入浴中に好きな音楽や映画でもあれば、すごくリラックスできてストレスもどこかへ飛んでいきます。
是非、みなさん、ホットタブでいい汗をかいてからだを温めていっしょに健康になりましょう。
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